私は2004年4月に入社しプラントグループに配属され、重量物船・モジュール船の運航管理(オペレーション業務)担当を経て、営業担当としてソウル事務所と連携して韓国の取引先からの船積み依頼を請け負ったり、国内プラント・エンジニアリング会社のカタール向けLNGプロジェクト輸送の配船をコーディネートしたりといった業務に主に携わった後、2008年4月にアントワープに赴任しました。
アントワープという地名は一般的にはあまり馴染みがないかもしれませんが、当地にはロッテルダム(オランダ)・ハンブルク(ドイツ)と並ぶ欧州三大港の一つがあり、首都のブリュッセルに次ぐベルギー第二の都市(人口約50万人)です。 現在は欧州に定期寄港する船のケア及び欧州からアジア方面に折り返す本船向けの集荷を中心に、駐在員として欧州における活動の足場を少しでも広げるべく挑戦を続けている日々です。日本と欧州間では時差も大きく欧州側では本社と比べて人員も限られている上に、通常やり取りをしているのは欧州域内の現地のお客様や関係先であることがほとんどです。そうした相手方との信頼関係も一朝一夕に築ける訳でありませんので、先方の文化や考え方を理解しつつ、少しでも現地に溶け込んで良い関係を構築できるよう努めています。色々な面で非常に責任の大きな仕事だと思いますが、その半面人一倍やりがいがある仕事であるとも感じています。
私は学生時代より海外と繋がりのある仕事に携わりたいという思いを抱いており、そうした中で海運業界に出会いました。実際に入社して振り返ってみると、まさしくその通り、海外と関わる機会が非常に多い仕事でした。海運業(外航海運)は世界を相手にする商売であるだけに基本的に海外との関わりは多いと言えますが、その中でも特に当社は会社の規模からすると一人ひとりが海外の相手先・関係先とやり取りをする機会が多い方ではないかと思います。 当社では入社してしばらくの間は船の運航管理業務を担当することが多いですが、船の船長とのやり取りも英語、船の寄港先の関係者とのやり取りも英語といった具合に、英語を活用する機会は入社早々に巡って来ます。もちろん英語が上手であるに越したことはありませんが、相手も国によってはネイティブであったりそうでなかったりもしますので、一番大事なことはいかに明確かつ正確に意思疎通がはかれるかということだと思います。そうした意味では海運の仕事に興味があり、英語の基礎を身に付けていてやる気さえあれば心配はいりません。日々の実践の中で身に付くことも多いですし、気が付けば国によって人々の考え方や仕事のスタイルが異なること等も判るようになって面白いでしょう。 この仕事をしていて嬉しいのは世界の色々な方々に出会えることです。例えば船長であったり各国の関係先であったり、普段は電話やメールだけでのやり取りしかなかった方と何らかの機会で会えた時には嬉しく、船はこうした方々に支えられて世界を駆け巡っているのだと実感します。 自分の思いを船に託して世界を相手に働いてみませんか。「海運」というスケールの大きな仕事を通じて視野が広がることは間違いないと思います。皆さんにお会いできる日を楽しみにしています。