入社後、主に欧州航路・アフリカ航路船の運航管理(オペレーション)業務をおよそ2年間担当した後、現在は欧州航路の配船の組み立てを中心に、欧州・アフリカ両航路の鋼材貨・建機雑貨類の集荷営業を行っております。私の担当しているお客様は国内の商社が主ですが、それ以外のお客様(時には外国の!)から船積み依頼をお受けすることも少なくありません。
欧州航路・アフリカ航路は日本を含む極東地域から欧州/アフリカまで、それぞれ月一船の配船サービスを提供しております。両航路共に当社で一番日本から遠く離れている地域への配船になるので、20,000~30,000トン積載可能な比較的大きなサイズの本船を起用し、満杯になるまで多くの貨物を集めないと採算が向上しません。反対に貨物を集め過ぎて船に載せきれなくなってしまうということは避けなければならず、一つ一つの貨物のスペース効率・発生するコストを計算しながら日々集荷し、毎月の配船を検討しております。 配船を組み立てる上でベースになるのがパイプや鉄板といった鋼材貨です。当社の他航路にも当てはまりますが、鋼材貨は日本から船積みされる貨物の中で最も物量が多く、採算の鍵を握ります。そのため比較的早い段階で出荷時期と数量を把握し、事前に配船の検討を行う事が重要となります。 ベースの鋼材貨の出荷量が決まり配船の骨組みが見えてくると、次は建設機器・中古車・産業機械など様々な貨物の追い積み検討を行います。当社船の貨物積み揚げ方法は本船クレーンで主に行われますが、中には自動車やフォークリフトを自走させて船尾の開口部から直接船内へ積み込みが可能なランプウェイを搭載した本船もあり、あらゆる貨物の船積みを多様な角度から検討できるというのは、当社ならではの強みでありまた面白さであると思います。 昨今の不況により集荷に苦戦し頭を抱えるケースもしばしばですが、それでも多くのお客様と貨物を任され航路の採算を自分が担っているということはプレッシャー以上にやりがいを感じることができ、毎日上司や同僚達と切磋琢磨し、一喜一憂しながら仕事をしています。
皆さまは海運会社での仕事をイメージできますでしょうか?正直私は実際に業務を行うまで全く実務のイメージが湧きませんでしたが、逆を言うとそれだけ未知の世界であるとも言えるかもしれません。電話一本で国内のお客様はもちろん、航海中の本船船長や海外の代理店と話せる業界なんて滅多にないのではないでしょうか。私の場合、配属された翌日に先輩から「マレーシアの代理店に電話して聞いて!」と突然言われ、何も分からないままドキドキしながら電話を掛けたのを今でも覚えています。 当社は人数規模が小さく全役職員が同じフロアに席を並べています。入社早々から任されることは多いですがフランクな環境ですので、やりがいを持って楽しく仕事ができる会社であると思います。また、社内にはいくつか部活動が存在し、私はマラソン班で社内外の方々と一緒に汗を流しております。当社に興味を持たれた皆さま、ぜひ仕事にマラソンに汗を流しませんか?一仕事終えた後や走って汗を流した後のビールの味は格別ですよ!